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米澤浩さんと熊澤栄利子さん [打楽器、邦楽そのほか]

今回は大ベテランで一番安心してアウトリーチを任せられる米澤さんにお願いした。若手の人のもいいのだけれどやはり深みがある。構成がしっかりしていて、すぱっと捨てることもできるので納得感は高い。もちろん見ていると、ああいう話しも欲しいなあ・・・と思うこともあるけれど、それは45分では欲張りというものだろう。それでも少しづつ意見を聞きながら修正するところは偉いものである。

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2013年7月14日
米澤浩(尺八)熊澤栄利子(箏)
いわき市 長倉小学校

入場
M1 ジブリメドレー
長倉小学校の皆さん、こんにちは!(こんにちは) 今のはジブリのメドレー。みんな聴いたことがあると思うけれど、邦楽の楽器で聴くのは初めてだろうと思います。ここにことが2代あるけれどこっちが昔の箏、こっちは新しい。
まずこの箏の話をしたいのですが、そこでのキーワードがこちら<フリップでバッハとヘンデル>
何故? この二人は同い年の生まれでした。西洋で音楽の父、母と呼ばれた二人の天才の彼らが生まれた年がちょうど日本では箏を育てた人の死んだ年。天才が入れ替わった。その人は八橋検校。実はいわき出身(えー)の日本の大天才です。どう天才だったかというと、箏はそれまで伴奏のみの楽器で一人では演奏しなかった。八橋検校はその箏で独奏の曲を作った。それが六段の調べ。これから聴くけれど今日は特別な聴き方をして欲しい。CDやDVDだとこういう見たいところを見ることができない。箏は右手が活躍して演奏しているけれど左手に注目。左手が重要なことをやっているのでそれに注目して欲しい。
M2 六段の調べ
左手もいろいろなことをやっていたでしょう。特に八橋検校が好きだったのではないかと思うことがある。始めと終わりにその方法を使っている。ひき色という方法でそれだけやってもらおう<ひき色を聴かせる>どう、微妙に音が揺れたね。もう一回やってみる<ひきいろ>。わかったかな、こういうことを色々と入れて曲を作ったすごい人です。
ではその頃尺八は何をしていたのか?
実は音楽をやってなくてお坊さんがお経を上げるためにひいていた。800年前鎌倉時代に
日本から中国にたくさんのお坊さんが留学に出かけた。それは新しい仏教や新しい経典を勉強するため。そして、こんなのがありました・・・ともってきたものの中にこの尺八も入っていた。それで、お坊さんが修行をしてお経の代わりに吹いていた。
鹿の鳴き声ってしってる?(・・・)知らないね。実は大きな動物だけれど声は甲高くて、キュンとかピーという声。それを取り込んで曲をつくった。山の中で修行をしているとあっちの山から鹿の鳴き声が聞こえてきてそれに応えるようにこっちの山からも聞こえる。ああ、鹿も一人だと寂しいんだな。鹿ですらそうなんだから人間も仲良くしていかないといけない・・・という気持ちを、遠い鹿の声、という意味で鹿の遠音。こう真似した。<ひく>
曲の中であるところで鹿が鳴くので探してみてね。
M3 鹿の遠音
わかったかな? 鳴き声はいろいろと表現できるね。犬ならワン、猫はニャー・・・
他にも、歯が痛くて どう? ずきずきしてね。と言えばやあ食べられないね。しくしくなら、眠れないねえ、と痛さの様子までわかる。こういう言葉をオノマトペというけれど、日本語にはこのオノマトペがとてもたくさんある。外国語には英語もフランス語もイタリア語もドイツ語にもあんまりない。これで人のことがわかるというすばらしい感覚が日本人にはある。それゆえに生まれてきた音楽もある。
 宮城道雄さんは低学年の頃に大きな病気をして目が見えなくなった。それから箏を習い始めて高校の頃にはもう一人前になった。彼が、ここからだと東京を超えて大阪も超えていくと、本州と四国と九州に挟まれた瀬戸内海と言う内海に着く。海は穏やかです。そこに旅をした宮城道雄がそのときの印象を曲にした。彼は耳で聞いてそれを箏にあらわした、それが春の海。この曲はお正月に流れているけれどお正月の音楽ではないイメージしながら聴いてみよう
M4 春の海
イメージできたかな? 
ここからは新しい箏のはなし。音階が違う。音階ってドレミでないの?違うんです。
ミファラシドミ<弾く>あれ?ドレミは8つめが同じ音になるけどこれは6つめでもどる。レとソがないね。共演しようとすると音が足りない。それでは困るのでこんな箏を作った。<20絃箏>聴いてみよう<弾く>あ、これなら大丈夫。ジブリも弾けちゃう。ということでじゃあ曲を書くよという作曲家も出てきた。新しい2重奏の曲を弾きます。双魚譜。魚座の人はいる? 魚座の神話は知ってますか(しらない)
むかしオリンポスに山には住んでいる神様がナイル川のほとりで遊んでいた。今ならデイキャンプだね。そのとき怪物が現れて神様はみんな逃げたけれど、ある二人は魚になってナイル川に逃げた。お母さんと娘。お母さんが迷子にならないようにしっぽを縛って逃げたんだけどその様子を見ていた校長先生みたいな存在のゼウスが面白いので天にあげて留めた。魚座には二人の神様がいて別々だけれど離ればなれにならない。と言う意味を込めて書いた曲。箏と尺八、値が海とを歩んできた楽器が、でも離れ離れにならずに一緒に演奏する。
M5 双魚譜
感想
アンコール M 翼をください。

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