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山県市研修会での早稲田桜子+山野安寿美 [弦楽器]

これは進行簡略版(細かいやりとり抜き)。
昨年11月のやった山県市での研修会。事業のコーディネートをした中村透さんがやりたいと言った和楽器とヴァイオリンのコラボ。二人は初めての共演だったけれど面白かったみたい。

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2012年11月27日 山県市連携モデル事業研修会
模擬アウトリーチにおけるヴァイオリンと箏
早稲田桜子(ヴァイオリン) 山野安珠美(箏)

M1 ガボット(ゴセック)
あいさつ
西洋と日本の楽器
ガボットとユモレスク、ドヴォルザークが電車大好き
M2 ユモレスク
楽器イエスノークイズ(のわりに途中からイエスノーでなくなった9
1, ヴァイオリンもこともプラスチックで出来てる× → 木
ヴァイオリンは表は松、裏は楓。中は空。箏は桐、それも寒いところの桐。タンスとか。中は空で穴が2つ
2, ヴァイオリンは何本の弦?4本。箏は?13本、今は25絃もあるけれど普通は13本。
3, 弦は何で出来てる? 昔は絹、最近はテトロン。ヴァイオリンは昔は動物・・・羊の腸、ガット、テニスラケットに張るのと同じ。今は大体スチール
4, 弓。馬のしっぽ。ねじを緩める。箏の爪は象牙
5, ビブラート左手をふるわせる。箏の音はことじ。
6, 楽譜。ヴァイオリンと箏
春の海の説明
M3 春の海
ヴァイオリンは230年前のもの、前に使っていた人もいるし,私が死んだあとも誰かが使っていると思うので大事に。
体験コーナー
次の曲は山県の空を想像しながら弾いてみる
M4 鳥のように(琴のソロ)
みんなで歌いたい
M5 ふるさと(みんなで歌う)
ジプシーの音は日本と似ている
M6 チャールダッシュ
感想

終了


北島佳奈さん(ヴァイオリン)のアウトリーチ [弦楽器]

時間がないとか,体力が落ちてるとか、真似は流行らせたくないとか、いろいろ悩ましい想いはあるが、このブログ頻度はセーブしますが淡々と続けます。。誰かここと繋がってこういうのを提供してくれる人が出てくることを祈りつつ・・・です。やる気になったら申し出てくださいね。

北島佳奈さんは和歌山在住。実はものすごくアウトリーチはやりたくておんかつを受けたのだけれど、なにか自分をどう解放するかのコツがつかめないでいたように思える。今回山県と揖斐川の2カ所でのおんかつをやったことで、何かが吹っ切れたように思う。自分を素直に出し、アイデアにも躊躇が無くなった。もともと強い気持ちがあったとは言え、12年度に化けた演奏家の一人である。
まず最初の曲で出るときの堂々とした落ち着きがその一番の成果かもしれない。いろいろと考える面白さを覚えたと思うので今年も各地で頑張って欲しい。

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2013年2月8日  
揖斐川町 谷汲小学校 5,6年生 50人
北島佳奈(ヴァイオリン) 加地美秀子((ピアノ)

呼び込み
入場
M 校歌 途中でやめる
これなんでしょう?(校歌)では一緒に歌いましょう.立ってください。
M1 谷汲小学校校歌
はいすわって。改めておはようございます。今日はヴァイオリンとピアノの時間を楽しんでもらいたいと思ってやってきました。私はヴァイオリンの北島佳奈ピアノは加地美秀子さんです。皆さんとこうして出会えたのだから、発表してもらったりするので私のことは加奈さんとよんで(かなさん)加地さんは加地さん(かじさん)ということでよろしくお願いします。
次に弾くのはブラームスのスケルツォという曲。初めてだよね。キーワードは力づよい感じとダダダダーというリズム、それが何回も出てくる。
M2 ブラームス スケルツォ
ありがとう。今日ヴァイオリンの音を初めて聞くという人?(ほぼ全員)どうだった?(きれい、低い音も出てびっくりした)。ヴァイオリンについて話します。まずこれは木の箱でここに高さの違う弦が張ってある<音を出す>下からソラレミ。これを左手で押さえて、この弓で弾く。この白い部分は?(ざわざわ)では一緒に(馬のしっぽ)そう馬のしっぽの毛を120本くらい束ねたものです。こすって音を出します。ここでだれかにヴァイオリンを弾いてもらう弾きたい人<じゃんけん>
では<体験>
どうでしたか?(意外にかんたん)(軽い)ではもう一人は先生に・・・<体験>
次はみんなにあることをやって欲しい。みんなに風の又三郎の本から一部を配る。この本読みをやって欲しい。音のあるときと無いときの自分の気持ちの変化を体験してみてください。まず呼んでみる「どこからかだれかがどっどと・・・」(読む)4人の人に読んでもらいたい。それぞれに音楽をつける。みんなは神を下に置いて・・・
読む人は俳優になったつもりで・・・
M 王女のためのパヴァーヌ
M 四季
M 愛の悲しみ
Mドヴォルザークのソナチネ(全部途中まで)
どうでしたか? (日本語であそぼうを思い出した、違ってくるから面白かった、曲に合わせるとプレッシャーがかかった)
みんなは?(暗示方が変わった、曲によって違った)
音楽は入ることで同じ文章でも雰囲気や様子、読む人の表情も聴く人の聴き方も変わる。目に見えない力があって心の励みとか想い出とか,気持ちとかと結びついていく。それを楽しむと共に届けたいというのが私の夢。
みんなに夢を書いてもらった、私の夢と交歓して今弾いた曲をもう一度聴いて欲しい
M3 なき王女のためのパヴァーヌ
今のは なき王女のためのパヴァーヌという曲でした、次はヴィヴァルディの四季の冬
M4 四季、冬の第一楽章
3つめの曲は、クライスラーの愛の悲しみ
M5 愛の悲しみ
最後はドヴォルザ-クのソナチネ、これはメロディもきれいだけれど、若者のためにエネルギーをとおもってドヴォルザークが書いた曲。みんなへのエールのつもりで演奏する。
M6 ドボルザーク ソナチネ第四楽章
最後にふるさとを一緒に歌いたい・・・明日コンサートでみんなと一緒に歌いたい。もし来てくれたらリーダーみたいになって歌って欲しい
M7 ふるさと(一緒に)
先生
終了

写真は帰りにハイタッチで。今回場所の理由もあるが、帰りは北島さんが子ども達を見送った。

松本蘭さんの奥州市 [弦楽器]

松本蘭さんは、自分のキャリアの中でアウトリーチをとても大事な部分と位置づけていて、マネージメントを説得するようにして取り組んでいるのは嬉しいし、偉いと思う。その意気や良しである。実際音活登録メンバーになる何年も前からいろいろと取り組んでいて、一種アウトリーチの自分の手法を確立しているようにも見える。非の打ち処もないように見えるけれども、こちらが聴き手を巻き込むだけでなく、いろいろなことに巻き込まれてみる柔軟さ、というのが身につけば鬼に金棒かもしれない。
奥州市の音活では、会館が様々な意図を持ち、熱心さとアイデアがある会館だっただけに、少しあたらしい試みに取り組む良いチャンスだったように思える。コーディネーターも含めその意志をどのように実践するかという興味があった。私は実際に見に行けてないので何とも言えないけれども、きっかけとしてよかったような気がする。
だから、この報告は私のメモではなく、同行したTさんのメモである。最近、私は精密なメモをこのような書式にしていく労力が明らかに落ちてきているので、いろいろと考えなくてはならないのだが、私が見ていないアウトリーチの模様を紹介できるというのも良いことではある。他の人のメモがきちんと資料化できるというのは微妙なところもあるが良い面もある。
このような形式のメモ式ではない紹介の仕方も考えていくべきだという気もするのだけれど、まとめようとすると、必ず自分の個性や好みで評価してしまう怖れもあるので難しいところである。


松本蘭 アウトリーチプログラム
 2012年11月9日(金)奥州市立赤生津小学校1~3年生25名

10:34 入場
     M1 愛の挨拶 2’20
10:37 こんにちは、松本蘭です
    ピアノみたことある人?ヴァイオリンは見たことある?はじめて?
    何でできているかな?木。弦が張ってあって、右手で持っている棒のようなもの、この弓でこすって音を出す。弓の白い部分は何でできているかな?ライオンの髪。実は馬のしっぽ。
普段、みんな音楽聴く?どんな音楽?
みんな音楽聴くとき、どんなこと考えてる?ん~。
目には見えないよね、色はあるかな?においは?味は?ない~。
でも想像すると、無限大に風景やイメージが広がる。それを、今日はみんなでやってみたいと思います。
10:42 タイトルあてクイズコーナー!でも、タイトルを当てるのではなくて、みんな一人一人がどんなタイトルが良いかな、と考えて欲しい。
M2 子犬のワルツ(少しだけ弾く)
どんな感じがした?きれい。はやい。実は、子犬のワルツというタイトルがついています。最初の速いところは、子犬が自分のしっぽを追いかけている様子。途中のゆったりしたところは、ショパンとサンドがお茶を飲みながら微笑ましく子犬を見ているところかな、と思って弾いています。
では、もう一度弾くので、何犬かな?何色の犬かな?外の景色はどんなかな?想像しながら聴いてみましょう。
M2 子犬のワルツ 1’20
    では、次の曲も、動物が出てきます、よく聴いてね。
     M3 白鳥(少しだけ弾く)
    どんな動物が出てきた?ぞう。ねこ。
昼間かな?夜かな?私は夜を想像して、月の光が水面に映っているところを白鳥がすーっと泳ぐのをイメージして弾いています。では、それぞれの風景を想像しながら聴いてみてね。
M3 白鳥 2’30
M4 中国の太鼓(少しだけ弾く)
ぞうが出てきた!今度は動物は出てこないんだな。
始めのドンドンというのは何を表しているかな?ぞうの足音!太鼓。
実は、中国の太鼓という名前。クライスラーという人が中国に行ったときの市場を表したもの。
市場では、何が売ってたかな?りんご。牛丼。私は肉まんとかから湯気が立っているのを思い浮かべているかな。
M4 中国の太鼓 1’20
10:58 どうだった?いろいろ想像する音楽っておもしろいよね。
人が一人一人みんな違う顔をしているのと同じように、考えも違って、音楽のとらえ方もそれぞれ。それがとてもおもしろくて、音楽が好きで、今までこうやって続けてこられたのかな、と思っています。だからみんなも、お友達のいろんな意見をちゃんと聞いて、いろんな考え方を受け入れることのできる素敵な大人になってもらいたいなと思います。
11:00 では次に弾く曲は、カルメンという曲です。カルメンというのは…(あらすじを話す)
カルメンが、男の人を口説こうとしている音楽は、こんな感じ(1フレーズ弾く)
どう?想像できる?カルメンが赤ワインを手に男の人を誘っているところは…(1フレーズ弾く)こんな感じ。追い詰められて殺されちゃうーってところは…(1フレーズ弾く)
カルメンはどんな髪型だったかな?ドレスはどんなかな?エスカミーリョってどんなイケメンだったかな?想像しながら聴いてみて。
11:05  M5 カルメン 7’45
どうだった?ちょっと怖かった?
11:13 最後の曲は、私がつくった曲を聴いてもらいたいと思います。
みんな作文は好き?あまり好きじゃない?私は小学生の頃、自分で考えたことや思ったことを作文にしたりしてお父さんお母さんや、先生に、聞いて聞いてって持って行くような子でした。作曲も作文にとても似ていて、自分で思ったことを文字ではなく音楽にして、人に伝えるものです。
今日みんながたくさん意見を言ってくれたように、自分の思ったことをきちんと口に出して人に伝えることはとっても大切です。今日こうして音楽を聴いたことも、お家の人にお話ししてくれたら嬉しいです。ありがとうございました。
11:15  M6 未来へ 4’00

常光今日子さんの工夫 [弦楽器]

常光さんは考えるのが好きなのだろう。新しいアイデアが降りてくると,そこから色々と考えて色々と工夫してくる。今回は自分で動物の絵を描いてきた(謝肉祭用)。ヴァイオリンで象はどうかと言うこともあってそれは使わなかったけれどなかなか良いできになった。前日に曲を増やしたり少し大変だったかもしれないが・・・
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2012年9月7 日  午後
いわき市 好間第3小学校
常光今日子(ヴァイオリン)市島紅音(ピアノ)  

先生、呼び込み
入場
皆さん今日は(こんにちは)私はヴァイオリンの常光今日子です。ピアノは市島あかねさんです。二人とも福島出身。私はいわき市の郷ヶ丘、市島さんは郡山に実家があります。
前に打合せに来たのだけれど、そばにあるお寺がおじいちゃんのお寺でとっても親近感がわいて嬉しくなりました。
今日はヴァイオリンについて作曲家がどういうイメージで曲を書いていたかをみんなにもイメージしながら聴いてもらえればと思います
まずはヴァイオリンの音、聴いたことある(ある)でも生の音は?(ない)でh演奏するのはエルガーの曲。奥さんのために作った優しい曲。
M1 愛のあいさつ
どんな音がした(きれい)では,その音を出すのはどんな仕組みになっているかを紹介したい。ヴァイオリンは木で出来ている<見せる>そこに4本の線、弦が張ってある。ソレラミのおと。この小さな板、駒と言いますが、で弦を支え、表の板に伝える矢倉里。音は中に入って・・・見せられないので断面図を用意した。中には棒が立っている。これは魂柱、でも虫が入っているわけではなく、魂の柱。音を伝え、支える。これがないと鳴らないとか壊れちゃったりする。ここにある穴、F字孔から音が出る。
次にこっちの知ってる?(ゆみ)これも木で出来てるけれど白いのは?(そうめん)ある動物の毛(羊、馬、牛、シマウマ)馬のしっぽの毛です.よく見るとギアギザ、それが現に引っかかって音がでる。じゃあどうやって音が出てるか、音を変えているかを見てください
M2 きらきら星(変奏1つ)を見せながら弾く
どう?  ヴァイオリンは右手で弾くけれど左手で押さえるところを変えると音が変わっていく。実際にはどう持つかというと、ちょっとやってみよう。まず右手で狐を作る<説明>左手は前に出して、こう弾く<エアヴァイオリン>みんなでやってみる(エアヴァイオリン)では代表で誰かに弾いてもらおう。やりたいひと?(たくさん)じゃあじゃんけんで。(体験) どうだった?(感想)
これで弾き方もわかったかな。博士になれるかも。
今度は作曲家がどんなことを表して作っているか、初めに動物当てクイズからやってみたい。<絵を2枚出す>。一曲弾くのでどっちかあててもらいたい
M3 雌鳥と雄鳥
どっち?亀?、鳥?(全員)
わかりやすいね(けんかしてた)
じゃあ亀はどんな曲かな
M4 かめ
どう?(ゆっくり)
そうだね。次は物語
死の舞踏、難しそうだけれど骸骨が踊っている・・・というはなし。どんな音(からから)いつ?(夜)読んでもらって創造してから聞いてもらいたい。(事前にお願いした6年生に読んでもらう)
朗読
では12時の鐘が鳴ります
M5 死の舞踏
次はヴィヴァルディの春。本当は弦楽の合奏がいるのだけれど今日はピアノに弾いてもらって演奏する。これにも詩がついている。それをアリオスのお兄さんに読んでもらおうとおもう。春は気候は?(あったかい)気分は(うきうき)ではそのままの気持ちで森に行ってみよう。目を閉じて聴いてみてください。
朗読
M6 ヴィヴァルディ:春 第1楽章
今は夏ですが,春のうきうきした気分になってもらえたかしら。音楽は想像力を活かして聴くともっと楽しくなる。今日は私もとても楽しかったです.ありがとうございました。
先生
質問ある人 4人ほど
校長先生
終了


※ この回は校長の強い希望で参観日として親がうしろに座った。この校長非常にアイデアも豊かでこれならば子どもや父兄に親しまれているだろうと思えた。突然のアイデアに先生方は大変かもしれないが・・・。

青森 コントラバスの亀子政孝さんのアウトリーチ [弦楽器]

亀子さんは熊本県天草のコントラバス奏者で大村室内のメンバー。
今回はピアニストの田村さんの誘いで青森でアウトリーチをおこなった。コントラバスのソロは珍しいけれども、子どもに対しては圧倒的な魅力があるみたいだ。ついメジャーな楽器を選んでしまいがちだけれど、こういう面白さも明確にある。
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2012年8月31日  14:40-15:40
青森市 筒井南小学校 4年生
亀子政孝(コントラバス)+田村緑(ピアノ)  Bプロ

先生、呼び込み
入場
M1 愛のあいさつ
橋本小学校の皆さんおはようございます(おはようございます)
K) 私はコントラバスを演奏する、動物の亀に子どもと書いて亀子といいます。
T) 私はピアノを弾田村緑です。私は昨年もフルートの人と一緒に来て昨年の4年生に聞いてもらったので今回も楽しみに来ました。
K) 私は青森は初めてです。南の遠い国、熊本からきました。くまもんのまちです。熊本は行ったことある?(・・・)。来てみてすべてが新鮮です。一番は屋根。瓦が無いのでびっくりした。
今日はこの楽器の魅力とピアノと一緒の響きを楽しんでください。
いまの曲聞いたことあったかな。イギリスのエルガーという人が作曲した。好きな女性にプロポーズするときに作った曲で、曲と一緒にプロポーズした。ロマンティックでしょう。
次の曲は祭り、ここならねぷたかな。と同じように楽しいお祭り。動物たちがたくさん集まってくる。楽器にも動物の役割があてられているのだけれど、コントラバスって何だろう(ぞう)そうだね。ワルツというのは王子様とお姫様が腕を組んで踊るような踊りを象が踊ります。優雅かな? ドタバタしてるかな?踊れているのかな。音楽で表現しているので聞いてください
M2 動物の謝肉祭 より ぞう
次はみんなの知っているぞうさんを演奏しますが、その前にこの楽器
ここに4本の弦が張ってある。このような楽器の仲間はどんなのがあるかな。(バイオリン、チェロ)ほかに?(・・・ギター)ヴィオラという楽器があります
このコントラバスは一番大きい。ではヴァイオリンとどっちが高い音が出る?(ヴァイオリン)なんで?(小さいから)。そうだね、じゃあこの弦の半分の所を押さえたら音は?(高くなる)どれくらい?(半分)実はオクターブ高くなる。じゃあ1/4なら、1/8ならと高い音を聴かせる。この中は?(からっぽ)そうだけど見てみて?何か見える?(見える)
中に木の棒が入っていて表の板と裏の板をくっつけている。音はこの裏板にも響いているので触って確かめてもらいたいと思う。触りたい人?(大勢)じゃあじゃんけんで6人。
M3 ぞうさん  (裏板に触ってもらいながら・・・)
どうだった?  
次はキーチェという曲。キーチェは人の名前です。ピアソラの楽団のコントラバス奏者だった。ピアソラが彼のために曲を作った。タンゴって知っている?(・・・)タンゴのリズムというのがある。たとえば行進曲、手をたたいて・・・1,2,1,2(トルコ行進曲)
これは2拍子。3拍子はさっきやったぞうが踊っていた。1,2,3,1,2,3。
(ワルツ)。タンゴは4拍子。ただリズムがずれて変わってきます(ピアノを弾く)これがタンゴ。メロディを入れてみる(コントラバスが参加)。もう一つリズムがある。1,2,3,45。コントラバスがきれいなメロディを弾くので聴いてください
M4 キーチョ
いま指ではじいていたのはピチカート。今度はピアノ
T) コントラバスはすごいね。弾いてみたい人(たくさん)実はこの学校にはコントラバスがある。弾いてみたい人は先生に話してみて。
次にピアノの話をしたい。このピアノ、今日は何かがないね(蓋)どこ?(後ろ)これからピアノの周りに集まってもらう。では小さい人から・・・たくさんの人が並べるように斜めに立つ。はい
  <ピアノの秘密>
さいごに一番響板が響く場所、ピアノの下で感じてもらいたい。一列に並んで順番に潜って前に抜ける。
M5 軍隊行進曲
次の曲はアベマリアという曲。普通はメロディがあって伴奏をつけるのだけれど、この曲は元々伴奏譜があった。バッハの平均律の第1番。これだけでも曲なのだけれど、そこにグノーがメロディをつけた。そのメロディをコントラバスが弾きます。
M6 アベマリア
最後はチャールダッシュ。ハンガリーの踊りでゆっくりしたところー早いところーゆっくりー早いと変わっていく。その中でこんな不思議な弾き方をするところが出てくる。普通は限を指板に押しつけて弾くけれども、これを触るだけにすると・・・<弾いてみる>こんな音がする。
ではチャールダッシュ
M7 チャールダッシュ
今日は本当にありがとうございました。
ではアンコール。青森の人は知っていると思う。
M エンターテイナー


幸田の松本蘭(ヴァイオリン) [弦楽器]

幸田町は、3年ごとに人を変えてアウトリーチを続けている。はじめは宮本妥子で、そのあと加藤直明を3年。今年は7年目になるということである。松本蘭さんは、沖縄の時のフォーラムではじめてアウトリーチを体験し、その後も積極的である。高知ではトリオでやはりフォーラムをやり、今回2012年度からのおんかつの登録アーチストに高得点で選ばれた。今回のを見ても、やりとりやメッセージ性とかがしっかりとしているので安心である。少しだけ直したけれどいい勘をしている。午後はとてもスムースな流れになった。
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2011年11月10日 午後
松本蘭(ヴァイオリン)近藤亜紀(Pf) 
幸田町 坂崎小 5年生

金澤氏、司会者挨拶~呼び込み~入場
今日は(こんにちは)私たちは東京からやってきました、ヴァイオリンの松本蘭と、ピアノの近藤亜紀です。
まずは私たちがどんなことをやっているか、手から足までよーく見て、聴いてください。
M1 愛の挨拶
ありがとう。どうやって弾いてた?(手を動かしてた、高い方は弓を立ててた、低い音は弓を横にしてた)そう、すごい、よく見てたね。
ヴァイオリン、私は3歳の時に始めた。こんなちっちゃな時。大きなヴァイオリンは持てないので、小さなヴァイオリン<と取り出す>、分数楽器というのだけれど、こんなにちっちゃい。おもちゃみたいだけれど、でもヴァイオリン。ちゃんと音も出る<弾いてみる>でもだんだん大きくなると楽器も大きなのに変えていく。
ヴァイオリンはこの弦、なんでできてる?(馬のしっぽ)それはこの弓の白い部分ね。弦は羊の腸を撚ったものを使っていた。茶色の部分は木だね。ここに穴が開いている。中は…(空洞)そう、弦でこすると中に音がいっぱいになって、この穴から出てきてみんなに届く。
この指板とこの駒の間を弾くと良い音が出る。スケートで滑るような弾き方。でもスケートもいろいろな技があるようにヴァイオリンにもいろいろな弾き方がある。たとえばスピッカートといってこんな弾き方もある<見せる>あと、ピチカートといって指ではじいたり(ギターみたい)右手ではじくのは簡単だけれどこんなのもある<弾く>何してた?
(触りながらはじいてた)そう、ゆっくりやってみる。もう一つフラジオという口笛や裏声のような音が出るのもある。フラジオは2本の指を使うので難しい。もう一つ、ヴァイオリンはメロディを弾くことが多いけれど、同時に4つの音を出すことができる、重音。最後にスラースタッカートという4回転半みたいに難しいのもある<見せる>
いろいろな弾き方を使って弾いているのがわかったかな。(ハイ)次はピアノ。弾いたことある人は?(たくさん)
(近藤)ピアノは猫が歩いても音が出る、この鍵盤はいくつある?(78)惜しい88個ある。弦を張ってあるけれどこの弦はいくつ?(88)イヤ200本以上張ってある。その弦は低い方では200キロ以上のちからで引っ張られている。だから全体で20トンの力で引っ張られている。それをハンマーでたたく。
ピアノもいろいろな弾き方がある。大切なものを触るようにひくと、優しい柔らかい音が出る<弾く>。たとえば<ショパンのノクターンの一部>熱いやかんを触ったときのように「あちっ」というように弾けば<弾く>鋭い音になるし<トルコ行進曲>、隣の友達をこちょこちょとするときのように弾けば<弾く><幻想即興曲>そのような音がする。
(松本)良くピアノのことがわかったと思います。ここで一曲弾きたいと思います。
ベルギー人のビュータンというヴァイオリニストがいてヨーロッパではとても有名な人だったのだけれど、アメリカに行ったら誰も知らない。それで、アメリカで有名な曲を使うことを考えた。当時アメリカで第2の国歌とまでいわれていたヤンキードゥードゥルという曲をつかっていろいろな弾き方を全部使ったような難しい曲を作った。それを弾くことで彼はアメリカでも有名なヴァイオリニストになった。
M2 ビュータン:アメリカの思い出
この曲を弾くと100メートルを全力で走るみたいに大変。息が上がってしまう。
次の曲は今までの曲はヴァイオリンが主役だったけれど、今度の曲はピアノもヴァイオリンも主役。実は4楽章まである曲だけれど、最後の第4楽章を聴いてもらいたいとおもいます。フランクの友達が結婚するときに送った曲。すてきだよね。
でもこの曲を聴くと人生みたいだと思う。
みんなも1年生にぴかぴかで入って、もう5年生。どんな1年生だった?(やんちゃ)5年は(のんびり)みんなも1-5年生の出来事を思い出しながら聴いてください。それと、カノンという方法を使っている<弾く>
で、音楽的にもいいことだけではなく大変なときもある。でも最後にもう一回メロディが戻ってきたときに、二人とも音楽をやっていて良かったなあと思う。
M3 フランク:ソナタ 第4楽章
どうもありがとう。そうだった?(すごかった、音の差が大きかった)
みんないろいろな顔をしているように、心の中も一人一人違った心を持っている。それぞれが感じる心が豊かになって、すてきな大人になってほしい。
算数のように答えは一つでない。人のことも認められる大人になってほしい。最後にわたしが作った曲(おー)作文って好き(きらい)好きな子?(二人くらい)
私はいつも考えたことを心の中で書いたりしていた。それと同じように曲を作った。
未来へ・・という曲です
M4 未来へ
先生
最後に楽器体験を・・・
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終了

北九州の神谷未穂と田村緑 [弦楽器]

 北九州響ホールのアウトリーチ事業では数年前に神谷さんにお願いしようと思ってスケジュールがどうしてもだめだったこともあって、今回の実現になった。アウトリーチは調整しやすいけれどガラコンサートはピンポイントなのである。このところ、三鷹やえずこなどで二人は時々やっていて、田村さんだけではなく神谷さんの話も目標設定がかなり良いのではないかということでの起用であろう。
 コンサートでは神谷さんの思い切りの良い性格が田村さんとだとより良いバランスになっていて良かったのではないか。
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2011年11月29日 
北九州市 古前小学校 3,4年生
神谷未穂(ヴァイオリン)田村緑(ピアノ)

先生~呼び込み~入場
M1 愛のあいさつ  (弾きながら歩く)
(神谷)こんにちは(こんにちは)ヴァイオリニストの神谷未穂です。ピニストの田村緑です。今日はよろしくお願いします。
みんなの近くで弾いたけれど、初めてだった人(全員)
この楽器なんでできているかわかった?(木)そう木でできている。薄く削ってにかわという特殊なのりで貼ってある。だからぶつけたり落としたりすると…(われちゃう)
どのくらい前にできた楽器か(100年1000年2億年)だいたい300年くらい。家にもそういうものはあるかな…。だから大事に使っている。ここに4本の弦がある。どういう風に音をだす?ピアノは?(押す)ヴァイオリンは弓でこすって音をだし、左手の指で「この辺かな」と指の感覚で音を決める。馬のしっぽはこの弓のほう。でも馬に見えない、外してみるね。<毛の元を外す>(ねこじゃらし)。髪の毛でこすると、摩擦ってわかる?(…)、それで音がでる。馬のしっぽは髪の毛と違って強いので切れない。では2曲目。
ヒバリって知ってるね。ヴァイオリンはいろいろな音が出せるけれど、鳥の鳴き声も出せる
M2 ひばり(デニーク)
しっぽも切れることもある。
次はヴァイオリンを弾いてもらう。せんせいにお願いして二人選んでもらった。
まず気をつけ、休め、そうそれできちんと立つ。おしりもしめるとぐらぐらしない。構える、どんな音が出したいか想像する。サッカーのゴールを狙うときも「あそこの角を」とかねらうでしょう。それと同じ。ヴァイオリンは力を入れるといやな音になってしむので<やってみる>力を抜いて。
では一緒に演奏する<二人それぞれ違う曲で>
(田村)次はピアノの秘密。ピアノ博士になってもらう
今日は、あるものがない(ふた)そう正解。音って見える?(みえない)音って何?(…)先生!(空気の振動)ここで弾くと空気が振動して屋根に当たると音の飛んでいく方向はどっち?指で指してみよう(指さす)だからピアニストは横向きになってる。この突き上げ棒も長いのとミニ突き上げ棒がある。ピアノによってはミニミニ突き上げ棒がある。の突き上げ棒でもいくつかの部品があるけれど、さて、ピアノの部品はいったいいくつ?
3択、①500個②8000個③20000個 正解は2番、8000個
さてここでみんなに集まってもらうけれど、協力してくれるな?。
  ピアノの周りに集めて、カットモデル、弦の振動、駒、響版の振動、オルゴール、
では一番響くのはピアノの上?下?(下)ではそこに潜るってきいてもらう。
M3 軍隊ポロネーズ
響板触れた人?(ほぼみんな)これでピアノ博士だけれど復習。ピアノの部品は(8000)ハンマーは(羊の毛)魔法の板は(響板)
では最後の曲
M4 チャールダッシュ
では、最後に一緒に演奏しよう。リコーダーをだして
M5 オーラリー
お礼のことば
終了

いわき 常光今日子さんのアウトリーチ [弦楽器]

常光さんは現在は東京が多いようだけれども、いわき出身でいわきでよく見かけるヴァイオリニストである。
この事業を始めてからの取り組みも、一生懸命考えて良いものを作り、自分も楽しもうという姿勢が気持ちよい。

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2011年10月5日
常光今日子(Vn)市島紅音(Pf)
いわき市小玉小学校 3,4年生

先生挨拶~呼び込み~入場
こんにちは(こんにちは)お、元気ですね
私はヴィオリンを弾く常光今日子です、ピアノは市島紅音さんです。今日は二人で演奏します。
二人とも福島県出身です。私はいわきで中学生までいた。市島さんは郡山出高校までいました。ここは自然が多くて本当にすてきな学校ですね。本当に楽しみにしてきました。
今日はヴァイオリンのこと、愛の話しベートーヴェンのことなどを話していきたいと思います。
ヴァイオリンを近くで見たことのある人は?(数人)テレビとかでは?(多数)一曲目はエルガーという一が造った愛の挨拶。愛にあふれた曲。私がどう音に表している科を良く聴いてください。
M1 愛の挨拶
どう言う音がした?(高い)そう高い音、ヴァイオリンの音を聴いてもらったのでまずヴァイオリンがどうやって音を出すかを紹介したいと思います。
見ての通り、これは木で出来てます。弦が張ってあって4つの弦の音が全部違う。この弦が震えるとこの駒というものに伝わる。駒は弦を支えるやくっわりと音を伝える役割をしている。その先は、このヴァイオリンをここからばっさりと切ると、こんな絵になる<絵を見せる>音は箱のなかのバスバーに伝わる。これは中に拡げるのと弦の重さを支える役割をしている。それからここに棒が入っている。コンチュウ。虫ではなくて魂の柱と各。これがないと音が出なかったり楽器がばらばらになってしまったりする。裏板に振動を伝えて、その音がこのF字孔と言う穴から出てくる。これが音の鳴る仕組みです。
こっちは弓。この白いのは(馬のしっぽの毛)そうよく知っているね。この毛は顕微鏡で見るとぎざぎざ。それに引っかかって音になります。
次にヴァイオリンのいくつかの弾き方を教えますね。
1番目。指を押さえると音が変わるけれども、これを少しづつずらすと<やってみる>これをグリスランドといいます。
2番目。指を押さえるけれどそれを少し浮かせると<やる>笛のような音。これをフラジオレットといいます。
3番目は弓を使わないで指ではじくと<やってみせる>(ギターみたい)ピチカートと言います。(教科書に載ってる)
次の曲ではこの3つの弾き方を使って弾きます。モンティのチャールダッシュ。ジプシーの音楽で、どっしりした部分ととても早い部分とがあります。探しながら聴いてみてください。
M2 チャールダッシュ
3つとも見つけた人(全員)すごいね。
今度はこのヴァイオリンを弾いてみたい人いる?(たくさん手が上がる)ではじゃんけんで・・・<じゃんけんで二人決める>
  <体験>  どうだった?(難しい) はい拍手―
みんな初めて弾いたとおもうけれども、私が初めてヴァイオリンを弾いた話しを・・・
3歳の時私のお母さんは家でヴァイオリンを教えていた。いつも練習を見ていたら弾きたくなって、「弾きたい」と言ったらお母さんが絶対ダメと言って反対された。今になって聴くと、色々と苦労するから・・・と思ったらしいけれど、哀しくてずっと泣いていた。翌日も幼稚園から帰ってきて弾きたいと言ったらやはりダメだと言われてずっと泣いていた。おばあちゃんがそれを見て行ってくれtお母さんがおれて初めて弾けることになった。その頃は小さい楽器。今日は特別に初めて人の前で弾いた時のヴァイオリンを持ってきた。<ケースから出す>(ちっちゃい),弓もこんなに小さい(わいわい)これでもちゃんと弾ける本物のヴァイオリンです。では3歳の時に大勢の前で初めて弾いた曲を弾いてみる。
M3 きらきら星(1/16のヴァイオリンで)
どんな音がしたかな(変わらない)小さいだけで同じように造られた楽器です。
そこからずっと続けてきて、4年生の時に東京のコンクールに出てみないかと言われた。4-6年生が出るコンクールで、毎日泣きながら一生懸命に練習をした。これがそのときの楽譜<見せる>(おお)色々な注意とかで真っ黒になっている。コンクールが終わって帰りがけに知らない女の人が声をかけてきて「すばらしかった。あなたの音楽は好きよ。頑張ってね」といわれた。今もその人の言葉を忘れられないで一生懸命続けて居る。みんなも目標を持ってやると辛いことがあってもその後は楽しいことがある。つぎに、この楽譜を使って演奏したいと思います。ヘンデルのソナタ
M4 ヘンデル:ヴァイオリンソナタ 第2楽章
次にベートーヴェンの話を。後ろに怖い顔の人がいるね。私がさん好意にして尊敬している作曲家です。ベートーヴェンも苦しいことを乗り越えて喜びがあると言うことを実践した人です。絵を描いてきたのでそれでベートーヴェンのお話をしようと思う。
 M ピアノ伴奏付き、ベートーヴェンのお話
ベートーヴェンはたくさんの曲を書いたがすばらしい曲ばかり・・・
次の曲は、春という曲でベートーヴェンの人生が詰まっていると思う。
春というとどんな感じがする?(明るい、チョウチョ、暖かい、花・・・)
春野暖かさをこんな感じで表現している<弾いてみる>でも春にはあらしもある。それはこんな感じ<弾く>。そして最後には喜びが爆発する。
M5 ヴァイオリンソナタ 「春」第1楽章
最後の曲の前に、今度音楽祭があると言うことなので、演奏する前の緊張をどうするかとコツを教えたい。まず練習を充分にする。そうすると自信がつく。自信がつくとあがらない。本番の緊張はなかなか止められない。でもそのどきどきをワクワクに変えると良い。そのためには、失敗を考えないこと。それから、自分が一番楽しいと思って楽しむこと。それがみんなにも伝わっていく。
では最後の曲。これはパガニーニのカプリース。パガニーニは背が高くてとっても上手い人だった。だからこんなことも出来るよ・・と難しい曲を色々と書いた。だからめちゃめちゃに難しい。でも私もドキドキをワクワクにして演奏してみようと思う。
M6 パガニーニ:カプリス20番
私もとても楽しかったです。ありがとう。

先生
お礼の言葉
終了

小野明子さんの小学校 [弦楽器]

謹賀新年。
昨年も大体100回程度のアウトリーチ的なコンサートにつきあうことになって、多分3年連続で100回を超えていると思う。とはいえ、大体パターンが同じになって来ているような気がするところもある。演奏家にとって演奏の新鮮さを維持すると言うことはなかなか難しいけれど、アウトリーチは一期一会であることと、返ってくる反応が具体的且つ明快であることが良いところだと思う。それでも、新しいことに向かいたいのは誰しものことで、ひとつのアウトリーチの手法の先にはいろいろな可能性が見えてくるはずだし、それを実現していきたいと思うのは当然だと思う。
実はその事はプロデュースサイドにも同じような部分があって、新鮮さを保ちつつ現場を行う事が出来ると良いなと思っている。まあ、なかなか難しいけれど。プロデュースの側から言うと、発展はアウトリーチの内容や別の手法にむかいたい部分と、それをつなげて自分の周りの社会(会館事業とか・・・)にどう位置づけようかと考える、と言うことと二つある。まあ両方とも茨ではあるけれど。
年末年始はアウトリーチはない。今年の初めは来週のいわきでのものからである。
なので、昨年10月の小野明子さんの尾道の小学校でのもの。彼女は抜群の演奏力を持つが、イギリスが本拠(メニューイン学校の教授)であるので、帰ってきた直後のアウトリーチでは言葉がスムースに出てこないときがある。言葉の発想の順番とかが英語とではかなりちがう。とはいえ、3日の滞在中にどんどん回転が速くなるのはさすがだと思う。

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2010年10月27日(水) 13:50-14:35
小野明子+西脇千花
尾道市 田熊小学校4-6年生

先生の話し
演奏家入場
田熊小学校の皆さんこんにちは(こんにちは)
私はヴァイオリンの小野明子です、ピアノを弾くのは西脇千花さん今日はまず一曲聴いてください。エルガーの曲、多分聞いたことがあるともう
M1 愛の挨拶
聞いたことがあった人?(全員)今の曲はエルガーが奥さんになる人のために書いた曲。
次は中国の太鼓という曲。何で太鼓かというと、ピアノが太鼓の音を表している。クライスラーは1856年生まれだからまだ飛行機もなかった。だから東洋というのは想像の世界だった。未知の世界を想像しながら書いた。真ん中に静かな部分があるけれどゴンドラに乗って食事をしたりゆったりした気分が想像えdきる。
M2 中国の太鼓
この曲ははじめて弾いたのが11歳の時で、自分が好きエド練習した思い出の曲です。ここでせっかくなのでヴァイオリンについてお話ししたい。ヴァイオリンを近くで見たことのある人は?弾いたことある人は?じゃあ生では始めて見る人?
ヴァイオリンというのは木で出来ている、中は?(空洞)そう、ここにfの字の穴が空いてい手、ここから音が出てくる。ヴァイオリンは、どこでも2000人のホールでも音が届く不思議な楽器。まず左肩ののせる、左利きでも左肩。右手に棒、ではなく弓、英語ではボウというけれど、それでこすって音を出す。挽くのは(弦)4本の弦で、一番低いのは<弾く>ソです。祖からソレラミと<弾く>5度づつ変わっている。一番高いのは<挽く>
この黒い板を指板と言って、あごをのせているのはあごあて、この小さな木は駒。4センチくらいの駒と指板の間をこすって音を出す。でも指板の上奈良こんな音がする<弾く>小さくてもやもやしている。駒のそばだと・・<弾く>。駒の自分側と火だとこんな音がする<弾く>。嫌な音だね。
このヴァイオリンはトリノという町で1772年に作られた。ベートーヴェンは1770年生まれだから、その2年後。ヴァイオリンというのはこんなに古い昔のものでもちゃんとした音がする。私が手に入れたのは5年前くらいだけれど、その前にはどんな人が弾いていた野かと思うと不思議な感じがする。どんな人生だったのかとか・・
次はドヴォルザークの曲。有名な曲はこんなのだけれど<ユーモレスクを弾く>、これを書いた人。弦を2本同時にひいたりする。
M3 スラブ舞曲
二つの弦を弾いていたのが解ったかな?これは重音という。これは?<弾く>(3本)そう3本弾いている。こういうことも出来るけれど、こんな音も出せる(口笛みたい)。ハーモニクスという。他にタップダンスみたいに左手ではじく<弾く>(??)いろいろな方法でいろいろな音を通っている。次はアメリカの人が書いた曲「バンジョーとフィドル」。バンジョーという楽器がある。カントリー音楽で使う楽器。それをヴァイオリンでまねて出す。フィドルはヴァイオリンのこと。二つの楽器をヴァイオリンで表していて二つの楽器が会話をする。真ん中の部分はゆっくりとしたグリスランド<見せる>を使っている。
M4 バンジョーとフィドル
いろいろな音が解ったかな、私が面白いと思うのは、みんなも作文を書いたりするよね。悲しかったりいろいろな気持ち。それを音楽家は音にする。エルガーは優しいと感じたり、中国とか外国を想像したり、スラブ舞曲は切ない、と言うようにそのときそのときの気持ちを表すので面白いと思って続けてきた。
私は4歳からヴァイオリンをはじめて、練習は好きでなかった。でも好きな曲を人前で弾くのは好きだった。みんなもそうだけれど続けることで達成できることがあると思う。6年の時にチェコに行った。飛行機を降りたら見た目も違う人が歩いていて、言葉も食事も全然違う。驚いた。でも、そこで1週間コンサートをしていると、こんなみんなが音楽をやっているところに行きたいと思ってかえって親に話した。それで、12歳の時にイギリスに行った。他の言葉が話せると新しい情報が得られて面白かった。大学はウイーンに行った。ウイーンはドイツ語。授業でも意味がわからなかったけれど、音楽の作曲家はドイツ語を話していたのでとても勉強になったと思う。
そのあとイギリスに戻って教えたりしている。今回もこれが終わったら大阪と名古屋で弾いてイギリスに帰る。みんなも好きなことを見つけて頑張ると楽しいと重う。
最後は匡弾いたいろいろな要素技巧が全部はいっている曲を最後に弾く。スペインお皿サー手という人の作ったツィゴイネルワイゼンという曲。最初のところはドラマで運命的なところに使われたりしているから利いたことがあるかも。
M5 ツィゴイネルワイゼン
これで終わりですが・・聞きたいこととかある?
質問コーナー

終了

堤剛さんの学校公演 [弦楽器]

この催しものをアウトリーチというカテゴリーに入れて良いものかどうかはわからない。そのことについてはもう一つの方で少し書いたのでここでは書かない。
とはいえ、堤剛さんの話は中学生相手としてトークの王道的内容。他の人にない切り口があり、さすがに世界を日常的に動き回って活躍している人ならではの話しと思った。勉強になる。時々整理しきれていないところがあるにしても、よく見るときちんと話しの筋立ては出来ているし、話し慣れないという本人の話が信じられないほどであった。アウトリーチの参考になると思う。

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2010年10月30日(土) 11:00-12:00
堤剛(チェロ)+小森谷裕子(ピアノ)
長崎県長与町 長与第2中学校  講堂(長与第2中学校の30周年記念の記念式典と公演)
生徒は約700名ほど、来賓、先生、父兄などで150名ほど。

先生の話
演奏家入場
おはようございます。30周年に呼んで頂いてうれしく思います。私は鹿児島県の霧島音楽祭の音楽監督もしていますが、昨年30年を迎えました。それに実は今日はピアノの小森谷さんの誕生日でもありまして、めでたいことが重なっているなと思います。今日は話しをしながらコンサートを進めたい。第1曲目はベートーヴェン。有名、偉大な作曲家ですね。運命はだれでも耳にされていると思いますが、彼はドイツのボンという、西ドイツだった頃の首都だった小さなきれいな町に生まれました。そしてそこで音楽家を志す。でもその頃は文化の中心はウイーンにあった.なので彼もウイーンに18,9の時に息ました。
その頃音楽で身を立てるのは大変。楽譜を売って、ということはそんなに出来なかった。どうやって生計(なりわい)を立てていたか?
一つは教会や学校でやって居たまじめな音楽、もう一つは今で言うロックやBGMのような音楽があったけれども、今名前を残している人はほとんど教会に属していた、合唱隊とかミサとを教えたりやったりした。また作った音楽は貴族に捧げたりしてそれでお金を貰ったり、そういう生活だった。また演奏家は貴族のサロンに行って演奏をしていた。ベートーヴェンも最初はピアニストとして演奏をした。
その頃ウイーンで流行していたモーツアルトの魔笛と言うオペラのアリアをつかって7つの変奏曲を作った。彼が21-22歳くらいの時の曲です。
M1 ベートーヴェン:魔笛の主題による7つの変奏曲
変わっていったなと感じてくれたと思います。次はバッハ。音楽の父と言うくらい今の音楽の基礎を作った人です。チェロのために作った組曲が6曲ある。チョロに付いているこの足、エンドピンはその頃はなかったので、膝で挟んで支えていた。チェロはヴァイオリン族でその前に発達した楽器にヴィオール族というのがある。そのヴィオラダガンバというチェロに似た楽器があるが、そのガンバというのは膝という意味。チェロも昔は膝で支えていたのだけれど、ベルギーのセルベという人がいて、彼は背が低かったので膝で抱えるのが大変だった。それも彼の持っていたストラディヴァリウスは大きめの楽器だったので、「どうしよう」といろいろ考えて、最初は台の上に置いたりしたのだけれど、そのうちエンドピンというものを思いついた。それが少しづつ改良されて今のチェロになっている。バッハの組曲は踊りの曲。ブーレも二つのちがった踊りがあって、1,2とあるのでその違いも聴いてください
M2 バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番からブーレ1,2
途中でちょっと変わったのがわかったでしょうか?
私のチェロはモンターニャというイタリアで作られた楽器。1733年に作られた。実は今弾いた曲が作られたのは1729年くらいで年齢はあんまり変わらない。作品も楽器も今に残っているというのはすごいことです。でも木で出来ているので今でも生きている。どうしてわかるかというと、湿度、気温によって楽器が左右される。木は水を吸って胴体が膨らんだり乾燥して縮む。それをどこで調節するかというと、ここに音を出すのにとても大事な駒というものがあって、この駒をいくつか持っていて高めにしたり低めにしたりする。私は今は中間くらいのものを使っている。
弓はベルナンブコという木で出来ていて、それはブラジルでしかとれない。今は手に入りにくくなってきたがその木が一番良いとされている。振動を良く伝えてくれる。最近、取りすぎで無くなりそうだと思われていたが実はまだあった。それはかつて鉄道の枕木に使われていたのだ。それが残っているので、もう少しは大丈夫らしい。中国では竹で作ったりもしている。毛は馬のしっぽ。これも湿度でずいぶん変わる。だから弦楽器奏者は天気のことがよくわかる。
次はフランスの歌、シャンソンともいわれる。カザルスがチェロに編曲して有名になったが元々は歌詞がある。詩に合わせて気持ちが高ぶったり鎮まったりする。それが感じられるかもしれない。では夢のあとに。
M3 フォーレ=カザルス:夢のあとに
少し悲しい曲ですね。
私が今日ここに来たのは文化庁の「夢なんとか」というプログラムできた。文化庁の審議委員もやっているけれども、そこではこんな事を話している。「地域に根ざした文化も大事にしていこう」というのが今の流れ。だから今日私の前に日本の神楽をやったりというのは良いと思う。何故こういう話しをしたかというと、次の曲と関係がある。倉敷に大原総一郎さんという人が作った美術館がある。でも彼は音楽も大好きで、世界に行くとウイーンとかザルツブルクとかのホールに彼が寄付をしていたことがわかる。それで日本人というのはすごいなと思われていたと思うとプライドを感じてうれしくなる。その美術館のために黛敏郎さんが書いた曲で、BUNNRAKU。伝統楽器に密着していて、拍子木や三味線、横笛、琴の音などが聞こえてくる。今まで弾いていたのとちょっと違った曲でテクニック的には三味線の技術をチェロに使ったような感じがする。こんなことも出来る・・と思えると思う。
M4 黛敏郎:BUNRAKU
どうでしたか? 日本で言う謡とかのような部分もあって身近に感じられたのではないかと思います。三味線は弓を使わないではじくだけ。チェロではこれをピチカートという。イタリア語。音楽の楽譜はほとんどイタリア語なのは何故かというとヨーロッパの歴史は長い間ローマ法王と教会が支配していた。そのことが窮屈になってルネッサンスがおこった。ルネッサンスは再び生きていく、生き返る、英語で言うとリボーンという意味の言葉。それがイタリアで始まった。音楽も合唱も弦楽器もそこで発達した。この楽器もヴェニスで出来た楽器。それでイタリア語が残っている。
次の曲はまたがらっと変わってサンサーンスの白鳥という曲です。小学校の鑑賞でも聴いていると思う。湖で白鳥はすいすいと泳いでいるのをイメージして聴いてください
M5 サンサーンス:白鳥
この欲には動物がたくさん出ている動物の謝肉祭という今日の中の一曲です。元々はチェロとピアノ2台で弾く曲だけれど、今日はピアノ1台でお願いした。最後はスペインのカサド。彼はカタロニアの生まれ。オレンジが美味しいし魚も美味しいところ。ピカソもカタロニア生まれです。さっき話したカザルスの高弟でかれが先生にありがとうと尊敬の気持ちを込めて書いた曲です。闘牛やフラメンコの華やかな感じがするかもしれない。
M6 カサド:親愛なる言葉
拍手
アンコール  もう一回白鳥
お礼の言葉
花束
退場

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